機能的に横並びのクラウド会計サービスのなか、いちばんリーズナブルな料金体系の青色申告ソフト「MFクラウド確定申告」の使い方を紹介します。
目次
青色申告クラウド会計ソフトの料金比較
freee
月額980円。無料利用は可能でも、未課金月のデータ保持期間・編集に制限つき。 比較的、会計の知識がない人でも使いやすいようにできています。やよいの青色申告オンライン
年額なら最安値の8,640円ながら、月払い不可・年払いのみの有料サービス。MFクラウド確定申告
MFクラウド確定申告は、データの保管と月15件までの記帳が基本無料。 無料枠を超えても月額800円で無制限に編集できます(個人事業主の場合。法人は「MFクラウド会計」の月額1,980円)。 会計の知識がなくても、覚えながらできるような使い方になっています。
「MFクラウド確定申告」の使い方
青色申告で申告する手順を紹介します。
事業所情報と元入金を入力
はじめに設定 > 事業所・年度の設定
に基本情報を、開始残高の登録
から現金や預金など元入金(=開業資金または繰越金)を入力します。
銀行口座を登録
メニューの口座情報 > 金融機関登録
から銀行口座とクレジットカードの情報を登録して取引履歴を取得します。
請求書作成サービスの「misoca」やECサイト「amazon.co.jp」とも連携できます。
自動仕訳
MFクラウド確定申告のウリは自動仕訳機能です。使い方のコツとして、普段から現金払いを避けてクレジットカード・電子マネーで支払うようにすると、いい感じに自動仕訳されます。
MFクラウド確定申告のメニュー入力・仕訳 > 自動仕訳
を開いて、取引履歴から仕訳をします。
収入はmisocaの請求書なら 売掛金 | 売上高
、銀行口座の入金は 普通預金 | 売掛金
と複式簿記のルールにしたがって自動で仕訳されています。
勘定科目を確認して取引をポチポチ登録していきます。
経費も購入品目によって「消耗品」「新聞図書費」「交通費」など自動仕訳されています。
貸方の初期設定「未払金」は、銀行口座 > 登録済み金融機関
の口座情報ボタン
から変更できます。
自分は「事業主借」でつけてますが「未払金」が良いそうです。
というのも、事業主借という科目を多用することで、税務署からチェックが入ってしまうことが考えられるからです。 青色申告事業主がクレジットカード決済をした場合
手動仕訳
ポケットマネーで支払った領収書は、MFクラウド確定申告のメニュー入力・仕訳 > 簡単入力
または詳細入力
から手動で記帳します。
MFクラウド経費アプリでスマホからも登録できます。
見積書・請求書はmisocaから取り込み
MFクラウド確定申告の連携サービスにmisocaを追加すれば請求書データを売掛金に自動仕訳できます。消費税も対応。
入力後のミスをまとめて修正したいとき
会計帳簿 > 仕訳帳
を開いて、検索
で変更したい項目をフィルタリング。
取引をチェックボックスで選択後、一括編集
に修正内容を入力して一括保存
します。
家事按分(あんぶん)
経費から私用ぶんを割引ます。
MFクラウド確定申告のメニュー決算・申告 > 家事按分
の家事按分設定の追加
ボタンから、生活費から事業につかった割合を入力します。
仕訳作成
ボタンを押すと帳簿に記録されます。
固定資産
10万円以上の買い物は決算・申告 > 固定資産台帳
で償却します。
確定申告書の作成
決算・申告 > 確定申告書
を開いて、各タブの入力例を参考に必要な項目を埋めていきます。
「基本事項」タブ
提出日と提出先税務署名、還付金の振込先口座、住民税の支払い方法を入力します。
「収入・所得」タブ
自分の場合、【確定申告書B】 第二表 所得の内訳(所得税及び復興特別所得税の源泉徴収税額)の編集
に事業所別の内訳を入力しました。
「所得から差し引かれる金額」タブ
控除を入力します。 個人事業主なら少なくとも国民健康保険と国民年金があてはまります。
支払総額は事前に送られてきたハガキで確認できます。 なくしたら年金事務所で即日、再発行してくれます。
そのほか配偶者控除、医療費や加入している任意保険の金額を入力します。
「決算書入力(一般用)」タブ
基本情報は確定申告書B 第一表 基本情報の入力内容を反映する
ボタンを押してコピーして、「青色申告特別控除」の65万円控除をチェック。
「地代家賃」などの当てはまる項目を入力します。
印刷して完了!
確定申告書の右上申告書印刷(PDF)・e-Tax出力
ボタンから「確定申告書B」「所得税青色申告決算書」を印刷。
ハンコを押して完成です!
レポートは家計簿アプリ「マネーフォワード」で
「MFクラウド確定申告」ではあくまで事業上のレポートしか出せません。 家計簿アプリ「マネーフォワード」を使うと、生活費を含む全体のお金の出入りを把握できます。
「MFクラウド確定申告」で連携した口座は「マネーフォワード」にも登録されているので、「マネーフォワード」にログインするだけで家計を分析できます。手動で入力した仕訳は共有されません。
まとめ
「業界シェアNo1」「最大手」といった言葉に安心するならfreeeが最良の選択肢。 freeeは大手銀行と協業をはじめており、地銀の北國銀行がfreeeを顧客にすすめている事例もでています。
料金的に「賢い」選択肢としてMFクラウド確定申告をおすすめします。MFクラウド確定申告とmisocaなら会計費用を工夫しだいでほとんど無料に抑えられます。