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ルカノール伯爵 [Switch] レビュー。ヨーロッパの残酷童話的2Dホラーアドベンチャーゲーム

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スイッチのダウンロードソフト「ルカノール伯爵(The Count Lucanor)」のプレイ感想、評価レビューです。

「ホラー・アドベンチャーゲーム」という性質上、なるべく前知識なしで遊んだ方が楽しめると思うので、「このゲームおもしろそう!」と思った方は記事を最後まで読まず、このページを途中でそっと閉じて実際にプレイすることをおすすめします。

「ルカノール伯爵」は画面から内容を想像しづらいゲームかもしれませんが、最後の1秒まで飽きることのなかった、非常にテンポの良いゲームで、ボリューム的にも満足でした。個人的にはすごく面白かったゲーム。欧米ホラーストーリーの「残酷童話」っぽい雰囲気が好きな方におすすめのインディーゲームです。

目次

紹介

「ルカノール伯爵」のグラフィックは一見すると見下ろし2D型のいわゆる「ツクール系フリゲ」っぽい感じで、制作者も「ゆめにっき」などのゲームからに影響を受けたことを明言しています。

内容はアドベンチャーゲームを下敷きに、割とアクション要素の強い、軽めのパズルを組み合わせた感じのゲームです。マルチエンディング方式で、途中も主人公の行動によってちょっとだけストーリーが分岐したり、見なくてもクリアはできるような逸話が隠れていたりします。戦闘はありません(=逃げ回るだけです)。

自分はあまりホラーとかスプラッタ映画が好きじゃないんですが、非常に抽象度の高いドット絵グラフィックを採用しているので、グロ表現も適度に想像力を刺激される良い感じで、嫌な気分にはなりませんでした。まだまだ局部のモザイク修正処理は必要だな、と実感した次第です。

「ルカノール伯爵」自体のタイトルはスペイン中世の同タイトルの寓話集から取られているものと思われ、内容的に直接的な関係はないと思うんですが、ゲームの「ルカノール伯爵」でもイソップや千夜一夜物語を思わせるシーンがちょっとだけ出てきます。

ストーリーあらすじ

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「ルカノール伯爵」の舞台は中世ヨーロッパ。母親&愛犬とつつましい生活を送るハンス少年が主人公です(父は戦争に兵士として出ていて、現在は消息不明。)。

ハンス少年が10歳の誕生日に家を出て冒険に巻き込まれる……というストーリーです。

遊んでみた感想

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オープニング。印象的な美しいドット絵アニメーションが終わると、ファミコン風8bitテイストの見下ろし型グラフィックに映ります。 こちらが本編。アニメは物語が大きく転換するタイミングで、ごくたまに出てきます。

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美人のお母さんと愛犬の3人暮らし。このゲーム、動物がすごく可愛くていい感じなんですが、いろいろ一筋縄ではいかない連中で……。

f:id:matagotch:20180731194010j:plain ルカノール伯爵のゲーム内における、カラスは不吉な存在。見かけるとちょっと緊張します。

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「老婆」とか「商人」みたいな童話的な人物がストーリーを形作ります。この人たちが果たしてストーリーにどう絡んで来るのか、最初から期待にワクワクです。

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始めた直後はハンスの移動速度が遅めに感じたんですが、プレイしてみるとマップ構成がしっかりしているので行ったり来たりでストレスを抱えることもなく、アクションとパズルのバランスも良くしている速度だと感心。 むしろ移動速度が速いことを言い訳にして、マップを単調にしているゲームがいかに世の中に氾濫しているか、気づかされました。

f:id:matagotch:20180731194200j:plain 物語は突然の急展開。

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ホラーゲームなので、残酷描写が随所に見られるゲームですが、個人的にはまったく不快には感じませんでした。 受け付けない方はご注意ください。

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いろいろあって、ハンス少年はルカノール伯爵邸に閉じ込められます。

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ルカノール伯爵邸は部屋に1つの文字が隠されています。 悪魔の名前を言い当てるため、名前を構成するアルファベットを集めるのがメインの目的になります。

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敵の罠やモンスターの攻撃をかいくぐりながら、部屋ごとに気色のまったく異なるパズルを解いて、

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ルカノール伯爵のゲーム性を非常にユニークでオリジナルなものにしているキーアイテムが「ろうそく」です。

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ろうそくは地面に置いたり、持ち歩くアイテムとして再度取得したりできます。ろうそくに寿命はなく、移動て画面を切り替えたり、セーブ&ロードしたりしても、地面に置いたろうそくが消えて無くなることはありせん。

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ギリシャ神話に出てくる<アリアドネの糸玉>のように、ろうそくを帰り道を指し示す地図上の目印として設置したり、また敵の発見を早く発見するのに役立ちます。

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ルカノール伯爵のハンス少年は戦うことができないかわり、ろうそくを駆使してなるべく早く敵を発見し、机の影に隠れたり、物陰に潜んで適の襲撃を回避する必要があります。

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アイテムの購入はもちろん、セーブにも金貨が必要。ホラーゲームでよく見られる、適度な緊張感を与えるシステムです。

中庭ではちょっとした人間模様が繰り広げられたり、ゲームの進行に合わせて「ルカノール伯爵」の秘密が徐々に明らかにされたり……されなかったりします。

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謎が明らかにされなかったり……というのは、主人公のとった行動に応じてストーリーが微妙に変化するシステムで、クリアしたからといって、すべての秘密が明らかにされるとは限りません。エンディングもマルチエンディング方式を採用しています。

悪魔の名前を当てたとき、ハンス少年に何が起きるのか……?といった結末はぜひ、実際にプレイしてご確認ください。

攻略【注意!ネタバレ含む】

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ルカノール伯爵の城で、悪魔の名前を集めることになるハンス少年。 最初は青のカギをもらいますが、ある程度のアルファベットを集めて中庭に戻ると、次のカギが手に入ります。

金貨とろうそくは次々に手に入るので、節約を意識する必要はありせん。特にろうそくは何をしても消えないし、(物語が大きく展開しない限りは)いつでも取りに戻れるのでガンガン使いましょう。 セーブは何か「危険な予感」がしたら必ずセーブ。

金貨20枚で買える一番高価な「金のカギ」で、2階の扉を開けることができますが、クリアには必ずしも必要なアイテムではありません。ただし、早い段階で扉を開けられると、特別な情報が手に入りそうです(自分は「手遅れ」と言われました)。

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一番、苦しんだ部屋は東南にある「罠が見えない部屋」で、奥の壁にスイッチが4つくらいあるので、血のりと敵を避けながら、壁奥のスイッチをすべて押してから、すべての明かりを灯す必要があります。 図書館長(=赤い悪魔)の部屋は、机の下に篭って図書館長の動きをじっと観察していれば、攻略方法がわかると思います。

アルファベットは8コくらい揃えば答え合わせができますが、基本的には全部の部屋のパズルを解く必要があると思います。 並べる順番は、噴水の前の文字盤とジュリアのメモを組み合わせて、地図と照らし合わせれば自然と解けると思います。

評価まとめ

Nintendo Switch「ルカノール伯爵」はドット絵だからこそ許されるような過激なグロ表現も見られるんですが、このゲームでいちばん怖かったのはグロではなく、向こう見ずな少年の行動であったり、脈絡のないシュールなストーリー展開であったりでした。伝統的な「怪談」や「怪奇物語」、「残酷童話」のシュールな世界観が好きな人にはおすすめの作品です。

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